面接で自分を守る!?ブラック企業の見分け方

面接があなたを守る!?ブラック企業を見分ける方法

就活を行っている中で、できるならば避けたいブラック企業。近年では、厚生労働省が発表している「ブラック企業リスト」や「ブラック企業大賞」といった情報が、世間に公開されるようになってきています。

とはいえ、世間にはあまり露出していないブラック企業もたくさんあります。ブラック企業の見分け方は、実は面接が一番見抜きやすい方法なのです。ではどのように見抜いていくのか、実体験をもとに紹介します。

面接前からブラック企業を見分ける方法

面接前から見抜く方法

できれば応募前にブラック企業を見分けることが望ましいですよね。まず最初に、求人票からわかるブラック企業によくある特徴を紹介します。

求人票のデータは要チェック

早速ですが、こんなワードがたくさん使われていたら要注意です。

  • アットホームな職場です
  • 努力次第で
  • 必要なものはやる気と根性
  • 熱意があれば
  • やりがいのある
  • 夢に向かって

上記のワードを使っている企業がすべてブラック企業というわけではありません。重要なことは、このワードの裏付けとなるエピソードや、具体的な内容が含まれているかどうかです。上記はきれいな言葉ではありますが、抽象的な表現のみで具体性のない求人票は要注意です。

また、給与幅が大きく、高収入を謳う求人票は注意が必要です。この場合は成果やインセンティブによる幅である可能性が高く、ノルマが達成しないと初任給よりも給与が低くなる、なんてこともあります。実際に私も広告の営業職の時は、半分は固定・半分は成果という給与形態で、売上が給与に響く過酷な経験をしました。

ブラック企業リストを確認しよう

冒頭でも記載しましたが、厚生労働省が毎年このブラック企業リストを更新しています。このリストは都道府県別の労働局が、労働基準法等に違反した事例と社名が記載されています。実際に応募する前に、このリストに目を通していくと良いです。

就職四季報を活用しよう

求人票やブラック企業リストを確認しても、表に出てはいないブラック企業は多いです。そんなブラック企業を見分けるために、自身での情報収集はマストです。その方法として、就職四季報が役に立ちます。

この就職四季報は企業から掲載料をもらわず、中立的な立場として情報提供をしているため、ブラック企業を見分けるための情報がたくさんあります。就職四季報で確認すべきポイントは《離職率》です。離職率は会社の従業員が1年間でどれだけ退職しているのかを指す指標です。離職率が5%を超えていた場合は要注意です。やはり離職率が高い=ブラック企業である可能性が高いと言えます。

四季報はそれだけでなく、年代別の給与についても調べることができるため、昇給率を見たり、気になるポイントを調べるには最適な書籍です。例えば、男女比などを見るのも面白いです。女性社員の割合の高い企業で且つ離職率が低い企業は、産休や育休に関して寛容であり、残業等も少ない傾向にあります。女性の社会進出に対して理解のある企業は長期的に考えるホワイト企業である可能性が高いです。最近ではKindle版でも販売しているので、分厚い本を持ち歩かなくても読むことができます。

口コミを見よう

就職口コミサイトで、口コミを確認することも一つの手です。実際に働いていた方のリアルな声がありますので、求人票では見えない実情等もわかります。

注意点として、口コミは信ぴょう性の低い情報もあるので、参考程度に捉えたほうがよいでしょう。同じ内容の口コミの有無で判断することをおすすめします。

面接でブラック企業を見分ける方法

面接で見抜く方法

面接は、実際に企業へ足を運ぶことから、面接の場だけでなく外観や内装がわかり、そこから企業のイメージや、従業員の方のイメージをつかむことができます。では面接で注意すべき点を見ていきましょう。

会社のココを見よう

面接に行った際に会社の見るべきポイント3つを紹介します。

見るべきポイント① 面接会場とそれ以外の部屋の違い

大量に採用することを中心に考えている企業では、豪華な部屋で企業イメージをよくしている場合があります。面接会場だけではなく、会社全体を見て違和感がないかを観察しましょう。

見るべきポイント② 社員とのすれ違いでの挨拶

面接の際に社員の方とすれ違ったときに、挨拶や少なくとも会釈があるかどうかを確認しましょう。ブラック企業の場合は、社員の精神が疲弊していることがあるため、社内で挨拶をする余裕すらなくなっている場合があります。

見るべきポイント③ オフィスが散らかっている

業務効率の悪い環境で、平気で仕事をしている時点で普通ではありません。そのような会社は、「自分さえよければいい」精神が蔓延している可能性が高く、「会社を良くしよう」というポジティブな考えを持てる人が少ない企業です。

面接官のココを見よう

次に、面接官からわかる見るべきポイント3つを紹介します。

見るべきポイント① 面接官の自己紹介

まず最初に自己紹介をしますが、面接官側が名乗らない場合は要注意です。これは、応募者に対していい加減な態度で接している証拠です。辞める人が多く、採用も雑に行っている可能性が高いです。

見るべきポイント② その場で内定を出す

すぐさま内定が出て、自分を肯定された喜びを感じる前に、よく考えてください。逆の立場だったらどうでしょう。企業も人を採用するために、広告や面接の時間を設けてお金がかかっています。その分採用には非常に慎重になって考える必要があります。その場で内定を出す、ということは、常に人手に困っていて誰でも採用したい、という気持ちの表れなのです。

見るべきポイント③ 会社のいい部分しか話さない

仕事の中での厳しい部分や大変な部分について一切触れず、いい部分のみを話す面接官の場合は注意が必要です。しっかりと採用を行っている会社であれば、定着にまでフォーカスをします。早期退職は、採用までにかかる費用だけでなく、教育にかかる費用も無駄になりますので、企業はたとえいい人材であっても、会社の厳しい部分や大変な部分を受け入れられる人でないと、リスクが高いと判断します。あなたにいい印象を持ってもらうために、ポジティブな情報のみを伝えている可能性がありますので、いいことばかり言うような面接官の場合は、逆に警戒しましょう。

確認しておきたい質問

確認しておきたい質問

ブラック企業を見分けるために、自分から質問をして情報を聞き出すことが最も大事です。自身の身を守る、面接で聞いておきたい質問3選を紹介します。

質問① 有給取得率はどのくらいですか?

聞いていいの?と思うストレートな質問です。しかし、これが理由で落ちればブラック企業。選考が進めばブラック企業ではないのです。この質問をしたときに、すぐに数値を応えられる企業は、逆にそこを強みとしています。その質問をすること自体、なんら悪いことではございません。自信をもって質問をしましょう。

質問② 1日の仕事のスケジュール例を教えてください。

この質問は非常にポジティブな質問に捉えられます。さらに、実際に残業時間がどのくらいあるのかの目安がわかります。例えば、営業職の場合だと、出勤して外回りに行った後に退勤時間ギリギリに帰社して事務作業を1・2時間残業する、といった流れを聞くことができます。この質問をうやむやに回答された場合はブラック企業である可能性が高いです。「人によりますね。」といった回答には十分気をつけましょう。

質問③ 仕事が終わった後はどのように過ごされているのですか?

1日の仕事が終わった後の社員の交流等について聞くことで、残業についてや社内の雰囲気を調べることができます。例えば、「複数人のグループは飲みに行ったり、退勤後にフットサルをしに行っている人もいますね。」というような話が聞ければ、ホワイトな企業である可能性が高いです。平日にプライベートを楽しめるかどうかの判断をするためにも、この質問はおすすめです。

人材紹介会社を活用しよう

人材紹介は無料で利用できるサービスです。人材紹介会社で担当するキャリアアドバイザーの人はもちろん営業ですので、上手に活用することがポイントです。

人材紹介会社を活用するメリット

ブラック企業を避ける際に人材紹介会社を活用するメリットは、下記のポイントがあります。

  1. 聞きにくい質問ができる
  2. キャリアアドバイザーを通して断ることができる
  3. 非公開求人がある
  4. 職務経歴書や履歴書を添削してもらえる
  5. 面接の練習ができる
  6. フィードバックをしてもらえる

紹介された企業とのやり取りは全て人材紹介会社のキャリアアドバイザーを通しますので、実際にどうなのか気になるけど、中々直接聞きにくい質問も第3者のキャリアアドバイザーを通して聞くことができます。人材紹介会社は、企業からどんな人が採用したいのかをしっかりと聞いていますので、例えば「正直残業があるけどそれを了承もらえる人がほしい」といったような本音ベースの情報を得ています。求人広告のような本当かどうかわからないものよりは安心できます。

そしてなによりも無料で提出書類の添削や面接練習ができることは大きなメリットです。注意点としては、人と人ですので相性があります。自分と合わない担当のキャリアアドバイザーに出会うこともあります。その際は複数の人材紹介会社を利用して、相性の良い紹介会社と付き合うようにしましょう。

※基本的には複数登録することが望ましいです。理由は、独占した非公開求人があるからです。特定の人材紹介会社のみにお願いをしている内容ですので、複数登録していないと出会う事のできない企業があります。

非公開求人とは・・・

採用していることを公にしたくない企業が、社名や特定されるような表記を隠す求人のことです。求人広告には直接掲載せず、人材紹介会社にお願いをして、採用活動を自社の社員にわからないようにしています。人材紹介会社は、登録された求職者にのみ求人情報を公開し、マッチングを図っています。

上手に人材紹介会社を活用する方法

効率よく活用するためには、下記のような活用方法を意識してみてください。

  • 残業がある等の聞きにくいことはにすべて聞く
  • 口コミサイトで気になった悪い評判を聞いてみる
  • 興味のない求人はその旨を伝える
  • スケジュールは余裕を残す

特に気をつけたいことは、興味のない求人に曖昧な返事をしないことです。きっぱり何が求めていることと違うかを伝えないと、次から次へと興味のない求人案件を紹介されます。または、実際に面接や企業調査をして「これは違うな」と思った事もしっかり共有しましょう。

人材紹介会社は求職者が採用されなければ利益がでない成功報酬型のサービスです。そのため、とにかく採用されるよう必死に対応します。ですから、自分のスケジュールはパンパンにせず自分のペースで行えるように気を付けつつ、興味のないことや自分の求めることと違うものはしっかりと断るようにして上手に活用していきましょう。

おすすめの人材紹介会社

【ワークポート】

おすすめの人材紹介会社(ワークポート)

とにかく早く転職したい、という人におすすめです。転職支援とスピーディーな対応が他の人材紹介会社と違います。そのため、連絡が結構まめにありますので、軽い気持ちで転職を考える人には「しつこい」と思ってしまいます。

※口コミもしつこいとありますが、逆に言えばサポートがしっかりしているということですね。

人材紹介会社を使うデメリット

メリットもあればデメリットもあります。それを理解した上で活用すれば、さほどデメリットは問題ありません。

  • 採用されやすい企業の紹介が多い
  • 連絡が頻繁にくる
  • 少しでも条件に合う求人がどんどん送られてくる
  • 自分と合わない担当者にあたることもある
  • 担当者の主観で物事を言われる可能性もある

人材紹介会社のビジネスモデルは、成功報酬型で採用されたら報酬を得られます。逆をいうと、企業が採用しなければコストだけがかかるわけです。そのため、採用されやすい求人や少しでも興味を持ってもらえるよう求人をバンバン紹介します。

また、人材紹介会社のキャリアアドバイザーも人です。人と人の間には、やはり合う合わないがあります。担当者とうまくいかない、という場合はあまり悩まずに別の会社を利用することが望ましいです。あなたのキャリアビジョンに賛同してくれる人もいれば、反対する人もいます。

まとめ

様々な方法でブラック企業を見分ける方法はありますが、面接も含めて情報収集がカギとなります。面接でそんなことは聞きにくい、と思う方もいるかもしれませんが、面接を受ける側も選ぶ権利があります。企業も求職者も対等で、お互いに良いと思う選択をしたいのです。そう思えば、面接自体も少し肩の力も抜けて、自分らしく面接に臨めます。

事前の調査と面接での情報収集でブラック企業を見分けて、自分らしいワークライフを実現しましょう。

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